消化器科

消化器と言っても、その中には、非常に多くの臓器が含まれています。
口から食道、胃、小腸、大腸を通って肛門までの管だけでなく、そこに付随する唾液線や肝臓、膵臓、胆嚢等も消化器科が扱う領域です。
実際、この消化器系では、多くの病気や疾患が発生しやすく、例えば、がんの約60%は消化器領域で発生すると言われています。しかし、これらのガンも消化器科で早期発見ができれば、外科手術を行わなくても内科的治療で治癒することが可能です。当院では、内視鏡検査を行っており、病気の早期発見に努めています。
また、消化器科の領域は複雑な臓器が集まっている部分ですので、症状や疾患の状態も様々であり、診断、治療の方法も多岐にわたります。腫瘍、感染、免疫に至る広範な部分を扱っているのが消化器科です。

消化器科で以下のような疾患を主に扱っております。

・胃潰瘍、十二指腸潰瘍
・食道炎、胃炎、各種腸炎、過敏性腸症候群
・消化器官内におけるポリープ、腫瘍、がん
・ヘリコバクター・ピロリ菌感染症

消化器がんの診療内容と特色

消化器がんに関わらず、すべてのがんは早期発見・治療ががんを克服するにあたり、一番重要なことです。当クリニックでは最新の内視鏡機器、超音波装置、レントゲン装置等でがんの早期発見に努めております。
必要に応じて、近隣病院でのCT検査やMRI検査、PET検査などの精密検査を行います。

当院の内視鏡検査の特徴

検査時の苦痛を可能な限り軽減した内視鏡検査

内視鏡検査は「苦しい」「辛い」などといったイメージをお持ちではないでしょうか?当院では検査の前に必要最小量の鎮静剤、鎮痛剤を使用することによって検査における痛みや腹満感を、可能なかぎり軽減して検査を行います。また10年以上の静岡がんセンターにおける熟練した技術による丁寧、正確な内視鏡操作にて「苦しくない内視鏡検査」を追求しております。
大腸内視鏡検査時、後に腸内に入れた空気によって検査後お腹の張り感が強く出る場合があります。当院では、内視鏡検査時、空気の代わりに炭酸ガスを使用しております。炭酸ガスは空気に比べ150倍〜200倍速く腸から吸収されるため検査後のお腹の張り感が軽減されます。

安全な内視鏡検査のために

検査で用いる鎮静剤、鎮痛剤の量は1人1人量を調整いたしますが、時に血圧が下がったり、呼吸の力が落ちることで血液の中の酸素の量が低下する場合があります。当院ではモニターを使用し、検査中の血圧、呼吸状態を監視しながら検査を行っております。また、大腸内視鏡検査時に使用する炭酸ガスもモニターしております。

最新の内視鏡機器、診断法による正確な内視鏡診断


当院では最新の内視鏡機器を使用することによって高精度な内視鏡診断を徹底的に追求しております。

特殊な光(NBI= Narrow Banding Imaging )を用いることで、通常では見つけにくいような病変を見落とさないようにしております。

また、種々の特殊な色素を撒いたり、先端に拡大レンズが装着された拡大内視鏡検査を用いることで正確な病変、がんの診断を行っております。

胃・大腸内視鏡同日検査の施行

仕事をされている方などは、なかなか検査のために仕事をお休みすることが難しいことがあります。当院では事前の予約であれば(2日以上前)、胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査を同日に施行することが可能です。肉体的、時間的、経済的(金銭的)負担を減らすことが可能です。
胃内視鏡検査のみであれば電話予約で検査可能です。前日20時以降、禁食にして当日お越し下さい。
大腸内視鏡検査は検査前日から下剤内服が必要なので一度診察を受けてからの検査になります。

内視鏡的ポリープ・粘膜切除日帰り手術

大腸内視鏡検査時にポリープが発見されることがあります。当院では後日改めて治療を行うと、再度下剤を飲んだり、検査の日程を調整したり、また金銭的にも負担が増すため、ご希望の際はその場でポリープを切除いたします。ポリープを切除した場合は傷口の安静のため、1週間は飲酒、運動、旅行は避けるようにお願いいたします。

徹底した内視鏡洗浄

内視鏡機器は患者さんの体内に入れる器械ですので、検査後の内視鏡は粘液や血液に汚染されています。内視鏡は繰り返し使用される為、
検査後に確実な洗浄を行い、汚染物質を除去する必要があります。当院では日本内視鏡学会ガイドラインに則った高規格洗浄を行っておりますので、粘液、血液を介して感染する細菌、ウイルスはすべて除去されますので安心して検査をお受け下さい。

内視鏡検査および内視鏡手術 料金表

胃内視鏡検査・内視鏡手術

1割負担 3割負担
胃内視鏡検査(観察のみ) ¥2,000円前後 ¥5,500円前後
胃内視鏡検査+病理組織検査 ¥3,000円前後 ¥9,000円前後
胃内視鏡ポリープ手術 ¥6,000円前後 ¥17,000円前後

大腸内視鏡検査・内視鏡手術

1割負担 3割負担
大腸内視鏡検査(観察のみ) ¥2,500円前後 ¥7,000円前後
大腸内視鏡+病理検査 ¥3,500円前後 ¥10,000円前後
大腸内視鏡ポリープ切除術(1カ所) ¥7,000円前後 ¥20,000円前後
大腸内視鏡ポリープ切除術(2カ所) ¥8,000円前後 ¥24,000円前後
大腸内視鏡ポリープ切除術(3カ所) ¥9,000円前後 ¥27,000円前後
  • 使用する薬剤、点滴の有無によって料金が前後することがあります。
  • 内視鏡検査前の診察代や血液検査代等は含まれておりません。
  • ご来院の際は保険証をお持ち下さい。
  • 病理組織検査とは組織の一部を採取して、炎症の程度を調べたり、がん細胞の有無を顕微鏡で調べる検査のことです。
  • ポリープを切除した場合、病理組織検査を行い、がん細胞やポリープが完全に切除されているかどうかを顕微鏡的に調べます。

大腸内視鏡検査時に大腸ポリープを切除した場合、「内視鏡手術」の扱いになりますので条件を満たす方は生命保険の疾病特約から手術給付金が支払われる場合があります。生命保険会社にお問い合わせ下さい。

ピロリ菌検査

胃に感染、生息するらせん型の細菌のことで、正確にはヘリコバクター・ピロリといいます。
長年にわたり、細菌が存在することができないと言われてきた胃の中で、生息可能なのは、胃内部の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、そのアンモニアで酸を中和するからです。現在では、このピロリ菌が、胃炎や胃・十二指腸潰瘍、胃がん等と密接な関係があることが分かっています。日本人は特にこのピロリ菌の感染率が高く、50%〜80%とも言われています。

ピロリ菌検査を受けましょう!

ピロリ菌の検査はいくつかありますが、当院では尿素を服用し、呼気を調べる尿素呼気試験という検査方法を施行しております。簡単・便利でその場で痛みもなく、約20分ほどで診断が可能です。

※原則として、最低4時間以上の空腹時に行います。
※2013年3月に慢性胃炎に対するピロリ菌の除菌治療が保険適応されました。
ピロリ菌検査のためには上部内視鏡検査を受ける必要があります。